こんにちは。
はるです。
不妊治療の話をする前に、そもそも不妊症とはどのようなことを指すのかをまとめました。
★不妊症とは?
・不妊症とは、夫婦が妊娠を希望し2年以上性生活を行っているにもかかわらず、妊娠しない場合をいう。
・ただし、この定義がなされた時代に比べ現代は結婚年齢が上がっている。高齢になるほど妊娠しにくく、治療効果も得にくい傾向にあるため、妊娠の機会を逸しないよう、1年間で妊娠しなければ不妊検査、治療を勧めることが一般的になっている。
・また、この晩婚化の傾向は子宮内膜症、子宮筋腫など不妊症の原因疾患の増加にも影響を与えている。
・妊娠の成立が一度もないものを原発性不妊、過去に妊娠の成立があるが、その後妊娠の成立がないものを続発性不妊という。
★不妊因子
・不妊症には、女性に原因がある場合と男性に原因がある場合とがある。
・不妊症は、多彩な要因で起こり、以下のように分類される。
因子 | 頻度 | 代表例 |
内分泌・ 排卵因子 | 20〜50% | ◎ストレス ◎体重減少 ◎肥満 ◎高プロラクチン血症 ◎多嚢胞性卵巣症候群 ◎早発卵巣不全 ◎内分泌・代謝疾患 |
卵管因子 | 30〜40% | ◎卵管閉塞・狭窄(クラミジア感染など) ◎卵管周囲癒着(骨盤腹膜炎、下腹部手術既往など) ◎卵管留水症 |
子宮因子 | 15〜20% | ◎子宮奇形 ◎子宮発育不全 ◎子宮筋腫 ◎子宮内膜ポリープ、子宮内膜炎 ◎アッシャーマン症候群 |
卵管因子 | 10〜15% | ◎頸管炎 ◎頸管粘液産生不全 |
その他 | ◎子宮内膜症 ◎黄体機能不全 ◎膣因子(処女膜閉鎖、腟閉鎖、腟欠損) | |
免疫因子 | 〜3% | ◎抗精子抗体 ◎抗透明帯抗体 |
男性因子 | 40〜50% | ◎造精機能障害(染色体異常、精索静脈瘤、停留精巣) ◎精路通過障害(発育不全、精管炎、精巣上体炎) ◎副性器障害(精嚢炎、前立腺炎) ◎性機能障害(性交障害、射精障害) |
原因不明不妊症(機能性不妊症)
・現時点で可能な検査を完了した結果、不妊の原因を指摘できない場合を、原因不明不妊症(機能性不妊症)とよぶ。
・不妊を訴える夫婦の10〜20%が該当する。
不妊は多彩な原因で起こるため、系統的に検査を進める必要があります。
次の記事では、不妊検査の流れをまとめていきます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
はる
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